南アイスランドにある世界最大の地熱発電所、ヘトリスヘイジ発電所にて気候変動に対する革新的な対策として2012年より行っている「CarbFix」プロジェクトというものがあります。これは同施設で発電の際に発生してしまう二酸化炭素を空気中に放出するのを避けるために始まったプロジェクトです。そして先日、ついにそのプロジェクトが空気中から直接二酸化炭素を抽出し、水に溶かした後に石と接着させ、地下に戻す技術に至りました。
プロジェクトのマネージャーのEdda Sif Aradóttirは、この空気中から直接、抽出機の周辺の二酸化炭素を抽出する技術は世界で初めてであると説明します。そしてその二酸化炭素を永久に地下約2kmの深さまで押し込む事で空気中には戻さないようにするとの事です。
このプロジェクトはレイキャヴィークエナジー社、スイスのクライムワークス社、アイスランド大学、ニューヨークのコロンビア大学、そしてフランス国立科学研究センターの協力のもと行われています。
この抽出機はこれから一年間、ヘトリスヘイジ発電所にて試運転を一年間行うこととなっており、その二酸化炭素の抽出量は約50トンが予測されています。現在、世界中で一年間に排出される二酸化炭素の送料は30—40ギガトンとも言われますがこのプロジェクトがその対策の第一歩となることは間違いありません。